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センターの業績

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2023年

展覧会「ヤングムスリムの窓:撮られているのは、たしかにワタシだが、撮っているワタシはいったい誰だろう?」

会期:2023年2月19日(日)〜3月4日(土) 12:00-19:00
会場:京都精華大学サテライトスペースDemachi
企画:澤崎 賢一、阿毛 香絵|キュレーション:澤崎 賢一
主催:一般社団法人リビング・モンタージュ
共催:ヤングムスリムの窓:芸術と学問のクロスワーク、京都精華大学 阿毛香絵 研究室、慶應義塾大学 野中葉 研究室、京都精華大学アフリカ・アジア現代文化研究センター、京都精華大学・萌芽的研究助成「アジア・アフリカ比較共同研究「現代社会の生活空間における宗教性」」
助成:京都市「Arts Aid KYOTO」補助事業、公益財団法人 花王芸術・科学財団

■参加者
ヤングムスリム(アフメド・アリアン、エルトゥルール・ユヌス、長谷川 護)
澤崎 賢一(アーティスト・映像作家/一般社団法人リビング・モンタージュ 代表理事)
阿毛 香絵(文化人類学者/京都精華大学 特任講師)
新明 就太(映像作家/東京藝術大学 非常勤講師)
野中 葉(宗教・社会学者/慶應義塾大学 准教授)

■「ヤングムスリムの窓」とは?
プロジェクト「ヤングムスリムの窓」は、現代社会とイスラームを専門とする文化人類学者の阿毛香絵(京都精華大学 特任講師)、アーティスト/映像作家の澤崎賢一(一般社団法人「暮らしのモンタージュ」代表理事)、イスラームとジェンダーを専門とする野中葉(慶應義塾大学 准教授)が共同で企画したプロジェクトです。
「ヤングムスリムの窓」では、ダイバーシティや多文化共生を背景に、日本に暮らすヤングムスリムたちの視点=窓を通じて日本社会はどのように映るのかを明らかにしていきます。ここでのヤングムスリムには、イスラーム圏出身の親を持ち日本で生まれ育った2世やイスラーム教徒に改宗した日本人など、様々なプロフィールの若者たちがいます。彼らは宗教を実践しながら、日本で自らを取り巻く人々や社会とどのような関係性を築いているのでしょうか。
このプロジェクトの特徴は、映像メディアを表現手段としてのみならず、一種のハブとして活用し、立場や専門、世代や文化的背景の異なるアクター(ヤングムスリム、映像作家、研究者など)が相互に関わりながら研究/共創を行っているところです。今回の展覧会「ヤングムスリムの窓:撮られているのは、確かにワタシだが、撮っているワタシはいったい誰だろう?」では、学際的なプロジェクトを進める過程における映像の活用方法の可能性を示すとともに、各アクターがそれぞれの関心にもとづいて制作した映像作品を展示します。

2022年

講座 サニテーション学 5
サニテーションのしくみと共創

清水貴夫・牛島健・池見真由・林耕次編著

●本書の特徴

人のし尿の処理・処分とそのための施設・システムであるサニテーション。人間活動や環境問題と密接に関わるそれらを研究する新たな学問領域として、衛生工学や公衆衛生学のみならず、文化人類学、倫理学、開発経済学など様々な分野を横断する「サニテーション学」を提唱する。

人々にとってよりよいサニテーションを作り上げるための要素とは。フィールド調査での地域の人々との関わりのなかから、技術の実装のみならず、文化的、社会的、経済的に受け入れ可能なしくみづくりと、それを実現するための多様なアクターによる共創の必要性を説く。

2021年

ミャンマーの今を考える-ミャンマーとクーデターの現状分析 開催報告

2021年2月1日にミャンマーで同国国軍がウィンミン大統領、アウンサンスーチー国家顧問ら与党NLD(国民民主連盟)45名を拘束し、軍出身のミンスエ第一副大統領が暫定大統領となることが宣言されました。その後、市民らによる激しい抗議活動や軍による厳しい対処、そして、情報統制は様々なチャンネルを通して私たちの耳目を騒がせているところです。

この軍事クーデターを受け、2021年3月9日(火)に識者3名をお招きし、「ミャンマーの今を考える—ミャンマーとクーデターの現状分析」と題した緊急WEBシンポジウムを開催しました。当日は、752名という、実に多くの方と現状を共有しました。

このアーカイブでは、当日の講演の様子をノーカットでお伝えするとともに、多く寄せられた質問をまとめ、登壇者の方にご回答いただいたものを合わせて掲示しています。

2020年

アフリカ・アジア現代文化研究センター開設記念出版

ウスビ・サコ・清水貴夫 編著
『現代アフリカ文化の今
15の視点から、その現在地を探る』

青幻舎、2020年5月26日出版

社会や建築、音楽やファッション、コミックやアートシーンなど
15の領域から、アフリカ文化の“今”を探ってゆく

これまで西洋の視点から語られることが多かったアフリカは、いま、グローバル化のもと、独自の芸術や文化を新たな地点へと育み、価値を見出しはじめている。その動向はアフリカ大陸だけでなく、ヨーロッパやアジアなど移住/離散した先においても、ふつふつと芽を出し開きはじめているのだ。

本書では15の領域から、現代のアフリカ文化を切り開く。
文化人類学者や美術館学芸員、音楽ライターなど、それぞれが見つめるアフリカの姿に注目!

【ドキュメンタリーPV】にもかかわらず 風土を紡ぐ 地球展

現在、人間活動による影響が地球環境システムを大きく改変しようとしています。

わたしたちは、地球環境へ悪影響を及ぼしているにもかかわらず、あたりまえのように自然の恵みを享受しています。暮らしを彩るこの風景は、わたしたちに何を語りかけているのでしょうか。わたしたちは、「風土」を作品として表象することで、改めて、人と自然の相互関係性を考える展覧会を2020年2月28日(金)-3月1日(日)の期間で実施する予定でした。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大を考慮して、展覧会の開催を延期しました。

本映像は、陶芸家の十握周作、美術家の山口和也、高知県の集落で暮らすおばあちゃんの上村利子が、地球への眼差しをドキュメンタリーPVとしてまとめたものです。

この映像は、「陶芸からアフリカ・アジアの風土を読み解く」および「2019年度 総合地球環境学研究所 博物館・展示を活用した最先端研究の可視化・高度化事業 『民の世界-大学と地域の連携による記憶・技術・風土の継承』(代表 三村豊)の研究活度の一環として作成されたものです。撮影・編集は竹田優哉氏。

緊急WEBシンポジウム「マリ危機と西アフリカ経済共同体(ECOWAS)の役割:日本からの分析と危機脱却の考察」開催

2020年8月18日にマリ共和国の現役大統領が辞任に追い込まれた現状と、事態の解決の鍵を握る西アフリカ経済共同体の役割に関しての緊急Webシンポジウムを開催します。
8月18日、長年にわたる内紛の渦中にあるマリ共和国において、政治腐敗や治安の悪化に反発する市民に後押しされる形で軍の一部が大統領辞任に追い込みました。現時点でケイタ大統領、シセ首相が拘束されており、軍を率いたアシミ・ゴイタ大佐が暫定政権を打ち立てました。長く続いているマリ北部の内戦、イスラーム過激派のテロ、COVID-19などによる、市民の不満が露呈した今回の事件により、マリは一層混迷の度合いを強めています。現状打破の鍵を握ると考えられるのが西アフリカ地域の政治経済の結束の象徴である「西アフリカ共同体CEDEAO(英ECOWAS)」です。本緊急シンポジウムでは、マリ共和国出身の本学学長ウスビ・サコがモデレータをつとめ、環太平洋大学のサリフ・サコが現地から、さらに、セイドゥ・ディティエ在日マリ人協会会長などによりマリの現状を報告し、危機回避のためのCEDEAOの役割を検討していきます。

映像作品『#まなざしのかたち』完成前の試写会+意見交換会

映像作品『#まなざしのかたち』(124分、2021年製作、監督・澤崎賢一)の完成前の試写会+意見交換会が京都芸術センターで開催されました。本作は、農学者の田中樹と文化人類学者の清水貴夫の調査地であるアフリカや東南アジアにおける様々な人間活動を記録した映像を基にし、あえてはっきりとした物語や主題にまとまらないような断片的なことがらとして、フィールドを撮影した映像を編集した作品です。

企画概要

■会場:京都芸術センター フリースペース
■会期:2020年8月31日(月) 16:00-19:00
■参加費:無料
■主催:一般社団法人リビング・モンタージュ
■共催:京都精華大学アフリカ・アジア現代文化研究センター 研究プロジェクト「研究者とフィールドの「あいだ」で映像メディアを活用した新たな創造性」、京都市立芸術大学DOT (Doctoral Open Talk)
■協力:京都芸術センター
*本事業は,「新型コロナウイルス感染症の影響に伴う京都市⽂化芸術活動緊急奨励⾦」の採択事業です。

【意見交換会】
■登壇者:澤崎 賢一(アーティスト/映像作家、一般社団法人リビング・モンタージュ 代表理事、京都市立芸術大学大学院美術研究科 博士(後期)課程)
■ゲスト:川瀬 慈(映像人類学者、国立民族学博物館/総合研究大学院大学 准教授)
■進行:磯部 洋明(宇宙物理学者、京都市立芸術大学 准教授)

2019年

書籍化対象 公開座談会「現代アフリカカルチャーの現在地」

■会期:2019年12月21日(土) オープン13:30、スタート14:00
■会場:京都精華大学 対峰館 T-109
■入場無料/事前予約不要
■司会:清水貴夫
■主催:京都精華大学 アフリカ・アジア現代文化研究センター(準備室)

■タイムテーブル
14:00-14:15 開会の挨拶
14:15-14-20 パネリストの紹介
14:20-15-30 ディスカッション
15:30-16:00 フロアとの意見交換

■モデレーター
ウスビ サコ
京都精華大学学長。マリ共和国出身。専門はコミュニティ論、建築計画。

■パネリスト
和崎 春日
中部大学教授、名古屋大学名誉教授。専門は文化人類学、民俗学。主著『大文字の都市人類学的研究左大文字を中心として』。

鈴木 裕之
国士舘大学教授。専門は文化人類学。著作に『ストリートの歌:現代アフリカの若者文化』(2000年)、『恋する文化人類学者:結婚を通して異文化を理解する』(2015年)など。

川瀬 慈
国立民族学博物館准教授。専門は映像人類学。映像作品に『Room11, Ethiopia Hotel』(2006年。イタリア・サルデーニャ国際民族誌映画祭にて「最も革新的な映画賞」受賞)等多数。近刊の編著に『あふりこ-フィクションの重奏/偏在するアフリカ』(2019年)、『ストリートの精霊たち』(2018年)等多数

公開シンポジウム『アフリカ食文化の深淵に迫る』

アフリカの食文化。日本では一部のアフリカファンを除いてはあまり知られていません。世界のどこにもあるように、アフリカ各地でも独特の食文化を育み、内外の食文化との接触を通し、奥深い食の世界が広がっています。このシンポジウムでは、『幻のアフリカ納豆を追え―そして現れた〈サピエンス納豆〉』の上梓を控えたノンフィクション作家の高野秀行氏、長年バナナを研究してきた佐藤靖明氏(大阪産業大学)、『ブルキナファソを喰う―アフリカ人類学者の西アフリカ「食」のガイド・ブック』(2019)の筆者、清水貴夫(京都精華大学)による話題提供者として迎え、重田眞義氏(京都大学)、横山智氏(名古屋大学)をコメンテーターとしてアフリカの食文化の深淵に迫りたいと思います。

会期
日時:2019年12月1日(日)13:00~17:30(12:30開場)
会場:京都精華大学 本館4階 H-417

プログラム
13:00~13:10  開会の挨拶 ウスビ・サコ(京都精華大学学長)
13:10~14:00  講演①佐藤靖明(大阪産業大学)「アフリカにおけるバナナの食文化を考える」
14:00~14:50  講演②清水貴夫(総合地球環境学研究所)「西アフリカのランドスケープと食文化」
14:50~15:10  休憩
15:10~16:00  講演③高野秀行(ノンフィクション作家)「幻のバオバブ納豆を追え」
16:00~16:15  コメント①重田眞義(京都大学)
16:15~16:30  コメント②横山智(名古屋大学)
16:30~17:20  ディスカッション
17:20~17:30  閉会の挨拶 藤本武(富山大学)

主催
京都精華大学アフリカ・アジア現代文化研究センター

共催
科学研究費補助金(基盤研究(B))「アフリカ食文化の新展開:食料主権論のために」、総合地球環境学研究所