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イベント

映像でみるアフリカ・アジア社会とその課題 第5回「アニメ映像で考えるアフリカの環境問題」

日時

2025年3月13日(木)18:00-20:00(17:30開場)

場所

FabCafe Kyoto(ファブカフェキョウト)

【交通アクセス】
京都市営地下鉄烏丸線五条駅から徒歩10分
京都駅から4・17・205号系統 五条河原町下車徒歩3分

概要

第5回は、人間文化研究機構・グローバル地中海地域研究国立民族学博物館拠点ならびに総合地球環境学研究所と共催するイベントです。チャド出身で、現在パリで活躍する映像作家のアチェ・アフマト・ムスタファさんとともに、女性をめぐる社会問題やチャド湖の環境問題をテーマにしたアニメ作品とドキュメンタリー作品を紹介します。1本目の『Déchets animés(元気なゴミたち)』は、プラスチックごみをめぐる環境汚染を取り上げた、チャドとセネガルの共同制作による短編映画で、アニメーションから着想をえながら実写をベースにして、ユーモアあふれる映像による教育効果を狙っています。2本目の『FOR HER AND THE PLANET/ POUR ELLES ET LA PLANETE(彼女たちと地球のために)』では、チャドで女性の権利や環境問題に取り組むZara Loksala Vanzouの活動を追います。環境汚染の象徴としての「使い捨て生理用ナプキン」の例などを通した視点には、斬新さを感じます。3本目の『SECOND LIFE/ SECONDE VIE(第二の人生)』では、環境活動家のMbaindiguem Benjaminによる日々の環境汚染との闘いに焦点をあて、プラスチックの再利用を推奨することで、彼も含めたまわりの人びとがどのように行動様式を変えていくのかを見ていきます。

出演

アチェ・アフマト・ムスタファ(Aché Ahmat Moustapha)
女性の権利や環境問題を専門とする社会活動家、映像作家、作家。チャド湖の近くで生まれ、アルジェリアで教育を受けたのち、チャド国営ラジオ・テレビ局に勤務。2013-2016年にはユニセフのコミュニケーションディレクターとしてマルチメディア制作における青少年の参加と報道関係の責任者を務めた。チャドで「FETCOUM」という短編映画のフェスティバルを主催。コートジボワールのテレビ局Canal+からL’Afrique au féminin賞を受賞。ユネスコのネットフリックス・コンクールの審査員を務め、現在はアラブ文化賞国際委員を務める。最近、チャドでの女性の権利やテロとの戦いをテーマにした小説『Kalam Sutra 』をパリで出版した。

ナビゲーター

阿部健一(予定)

共催

国立民族学博物館、総合地球環境学研究所

作品紹介

Déchets animés(元気なゴミたち)
時間:9分
ジャンル:アニメーション
言語:無声映画
字幕:なし
内容:
«Déchets Animés»は、プラスチックごみをめぐる環境汚染をテーマにして、ユーモアあふれる映像で人びとの関心を呼び起こす教育目的をもった作品である。同作品はSimple Studioが発表したもので、チャドとセネガルの共同制作による短編映画である。実写をベースにアニメーションから着想をえたハイブリッドなビジュアルデザインによって、ユーモアあふれる映像を通じた教育効果を狙っている。
チャドの気候変動の影響と、次世代の若い人びとが危機を生き抜くために警鐘を鳴らすドキュメンタリーの発表から一年、フランスで活躍するチャド出身の社会活動家Aché Ahmat Moustaphaがディレクターとして、プロデューサーDramane Mintaとアート面で協働して、初のアニメーション作品を生みだした。制作チームは、アフリカ・アジア・ヨーロッパのアーティストと環境問題のエキスパートにより構成されており、この焦眉の課題に果敢に取り組んだ。丸一年のあいだメンバーは互いに全く離れた場所から共同作業に参画し、 « Déchets animés »という作品のなかで、擬人化されたプラスチックボトルに生命を吹き込みながら、なぜそれらが適切に扱われてこなかったのかについて、人びとに熟考を促す。どこにでもある通りで心惹かれるメロディが流れ、コンゴの歌手Mariusca Moukengueによるオリジナル・ソングによって、« Déchets animés »はより印象深い作品となった。ちなみに、登場するオリジナルキャラクターの名前は、アフリカのスラングから採用された。2024年11月21日(木)セネガルMermonz DakarのCinéma Pathéで先行上映された。

FOR HER AND THE PLANET/ POUR ELLES ET LA PLANETE(彼女たちと地球のために)
時間:6分29秒
ジャンル:ドキュメンタリー
言語:フランス語
字幕:英語
内容:
Zara Loksala Vanzouは、チャドで女性の権利の問題と環境問題に取り組んでいる。この映画では、性的・生殖的健全性など重要な問題をテーマに、若者の教育現場で戦っている彼女の姿を追う。環境問題と健康の関係をめぐって、この地域の環境汚染の象徴的な存在としての「使い捨て生理用ナプキン」などを例示しながら鋭い視点を提供している。
制作:8billion
協力:PROGREENサヘル景観再生プログラム、WWF、WaterBear。

SECOND LIFE/ SECONDE VIE(第二の人生)
時間:7分1秒
ジャンル:ドキュメンタリー
言語:フランス語
字幕:英語
内容:
チャドのンジャメナにある活気に満ちた地区Kamdaで、環境活動家のMbaindiguem Benjaminは、ゴミに価値を与えることに情熱を燃やしている。環境汚染との日々の闘いの中からヒントをえた彼は、リサイクルの一環としての装飾製作の活動を通して、プラスチックを使い捨ててきたプラスチックの再利用を推奨しながら、彼も含めたまわりの人びとがどのように行動様式を変えていくのかを見ていく。
制作:8billion
協力:PROGREENサヘル景観再生プログラム、WWF、WaterBear。

京都精華大学 現代アフリカ・アジア講座2024について

2024年10月30日より、全4回の日程で現代アフリカ・アジアに関する連続講座「映像でみるアフリカ・アジア社会とその課題」を開講します。
本講座では、アフリカ、アジア地域を中心に活動してる映像作家の方々をお招きして、映像作品をみながら、この地域での課題などについて解説します。

京都精華大学アフリカアジア現代文化研究センターとは?
アフリカ・アジア現代文化研究センター(CAACCS、Center for Africa-Asia Contemporary Studies)は、より実践的、直接的な交流から、アフリカ・アジアの現代文化を考察し、新しい世界のあり方を探ることを目的に2020年4月に設立されました。アフリカやアジアをフィールドとする研究者やアーティストを積極的に受け入れ、学部の教育研究活動ともリンクする研究拠点をめざします。